篠田信子の新森のテラスから

富良野の森に住み、自然や文化への想いをつれづれに

知の地域づくり

〜「知の地域づくり」と文化芸術の力〜
片山善博氏(慶応大学教授・前総務大臣)が講演した時のタイトルだ。

今回、愛知県豊川市のシンポジュームで講演を聞く機会と、パネラーとして登壇する機会を得た。
片山氏ご出演のチラシを見た時、とてもとても失礼ながら、人寄せパンダ的に政治家を呼んだのかな・・・と思っていた。
ところが、講演前にパネラーの皆さんとお会いした時のお人柄に意外さを感じ、更に講演を聴いてすっかり感銘を受けた。当初の考えは、完全に払しょくされた(*^。^*)
思わず写真をお願いしてしまった・・・。

以下講演内容をかいつまんで・・・
「知の地域づくり」は私が考えた言葉で、これからの新しい社会・地域を考える時に、文化は必ず力になる。
国是(これから国はどこへ向かうべきか)を考えたとき、日本は富国強兵→経済大国→金満国家→土建国家と歩んできた。
これからは「知的立国」にならなければならない。そのためには2つのことを考えたい。
1、科学技術立国にする・・・科学技術や医療技術を日本の財産にする。
2、文化芸術立国にする・・・人は何のために生きるのか、質の高い文化を取り入れた生活をしているか、生の舞台にどれだけ触れているかを考える国。
それぞれの自治体(市、町、村)、市是が文化芸術を柱になると素晴らしい・・・と結んだ。
決してカタカナや政治的専門用語を使わず、わかりやすい言葉で話していた。豊川市が今後文化事業に力を入れてゆくには、首長の決断はもとより、市民の理解がとても大切になってくる。そこで今回のシンポジュウムを開催し、インパクトのある方の話はとてもタイムリーだと感じた。満員のお客さんは大満足の様子と見受けた。
このような企画が出来るセンスが大事だな〜〜〜。
その後の、市長を交えたシンポジュウムも、それぞれの立場でお話が出来て充実した時間だった。
片山氏が、控室でおっしゃっていた「山脇豊川市長の、文化に対する考えが素晴らしいので、今回喜んで講演をお受けした。」と・・・やはり首長の決断だ!
片山氏と富良野の話も出来たので良かった。
余談:繊維会社の「グンゼ」は、ある地域の群にあり、そこの主要産業なので「群是」となったらしい。
このような場所に、呼んでいただいたことに感謝である。
「知の地域づくり」この言葉がどんどん広まってゆくことを、切に願っている。