篠田信子の新森のテラスから

富良野の森に住み、自然や文化への想いをつれづれに

文化の果たす役割は・・きっと・・・

18日〜21日まで出張中の飛行機、電車共交通に支障なく無事帰宅した。でも今回の荷物の中には、LEDのライト、カイロ、マスク、非常食、薬品・・・など入れていった。
18日旭川空港の駐車場はガラ〜ンとしていてびっくり。この時期、本州への旅立ちはかなりキャンセルされたのだろう・・・・と思った。
18〜19日は、道内のホール担当者と共に今後の演劇招聘のための調査研究で芝居を観て歩いた。
18日夜は、井上やすし作こまつ座「日本人のへそ」主演石丸幹二笹本玲奈・・・ブラボー!
19日昼は、主演藤原紀香、西条秀樹ミュージカル「マルグリット」・・・舞台装置だけは素晴らしかったが、芝居はガッカリ(ー_ー)!!
夜は、東京芸術劇場の地下小劇場。開演直前「もし地震が来たら・・・」と主催者の案内中にグラグラ…ッと揺れた。会場内は一瞬ざわめいたが、大事に至らず芝居は予定通り行われた。
主演沢口靖子根岸季衣吉田栄作の「シングル マザー」今時の話題を盛り込んだ、母子家庭の様子をコミカルに演じ楽しい芝居だった。
やはり芝居は、実際に見なければチラシやポスターだけではわからないので、演劇を企画する担当者は見て歩く必要があると思う。
どの公演も、このような時期に上演するか悩みながら行ったようだ。終演後は、どこも主演の役者が募金箱を抱えてロビーに立っていた。
20日北九州市へ出発。計画停電が一番心配だったが・・・無事通過。
3月1か月間行われていた「北九州演劇フェスタ」の最終日のフォーラムに呼ばれた。
近代的な北九州芸術劇場に度肝を抜かれたが、知人が沢山いて初めての地とは思えない交流をしてきた。
この劇場には、富良野塾OBの有門正太郎さんが役者として、技術者として活躍をしていた。夕食には一緒に懐かしい話に花が咲いた。
食べ物がとっても美味しかった・・・感動!
今回のフェスタでは、劇場から飛び出してアートの楽しさを街で伝えたいと、さびれたアーケード街の一店(10坪ほど)を借りてイベントを続けていた。

落語会の準備中。

コント、落語、ワークショップなど・・・と楽しいプログラムが並んでいた。
最終演目である「おやじフレーバー」のダンスショーを見た。


その気になったおじさん達がシュールに決めて・・・・。
20人も入ったらいっぱいの会場は、外にもあふれ最後は観客も踊っていた。ダンサーも観客も笑顔がいっぱい(*^。^*)
紳士達は、ダンスワークショップを受けたのをきっかけに結成し、週2回ほどの練習を重ね楽しんでいるという。今ではあちこちから声がかかり出かけているらしい。
年を重ねた淑女たちの元気度はアップしているが、ぜひ紳士諸君もこのように大いにパワーアップしてほしいものだ。
やはりここでも義捐金箱が置かれ、たくさんの浄財が入っていた。
今回どこへ行っても話題になるのは「この時期にステージをやっていいのだろうか・・・」「いや、自分たちのできることはこれなので・・・」と悩み決心し実行している。
このようなときにこそ、文化の果たす役割は必ずある(来る)と信じている。
朝、雨に濡れた小倉城公園を散歩し、北九州を後にした。

それにしても・・・いつも物があふれている東京のお店には品物が無い、牛乳、卵、野菜、米、カップめん、乾電池、などなど・・・。
かたや北九州では、全ての品物ががふつ〜に並んでいた。
旭川の上空から見た田園地帯は、融雪剤(木炭の粉)がまかれ強大なアートが出来ていた・・・春は確実にやって来る!