篠田信子の新森のテラスから

富良野の森に住み、自然や文化への想いをつれづれに

特別な日

今日は防災の日。私にとってこの日は特別に感慨深い日だ。
1998年9月1日富良野塾が全国そしてカナダ公演に出かける壮行会を兼ねて「富良野演劇文化財団設立準備会」が立ち上がった日で、事務局長として立ち会った。来賓の市長や助役は防災服を着て参列したのを覚えている。
「演劇のまち富良野」「文化の香るまち富良野」「50年後の子供達に夢を」を合言葉に「演劇文化」の言葉を大きく掲げ大決心をした日だ。
その後、全国第一号でNPO法人取得、富良野演劇工場の管理運営、指定管理者・・・・と想いも寄らぬ大きな方向へ突き進んだのだ。
毎年この日は、昔を回顧するのではなく初心帰る、原点に返る日になっている。
10数年前、世の中はバルブがはじけ、不況に突き進んでいる時期に「文化」を旗印に活動を開始したが、当然地域の風当たり(拒否反応)は強かった。
しかし我々は、人間の地域の元気再生には「文化」が必ず役に立つ、富良野にはすでに大きな財産がある・・・と信じてあゆんだ。
今では、当初想像もできないくらいの多くの理解者、応援者ができ富良野の宝物として認識されつつあると思う。
50年後・・・にはかなり先だが、子供達が夢を持ち、大人が住んで良かったと思える街になることを心から願っている。
私のとって、防災の日は自然災害を考える日でもあるが、心の荒廃を考える日でもある。心の豊かさを思う今日この頃・・・・。