篠田信子の新森のテラスから

富良野の森に住み、自然や文化への想いをつれづれに

朗読・春のおさらい会

富良野の朗読サークルの今年度最後の練習日。毎年年度終わりには自分の好きな作品を選んで、5分間の朗読をする。
安藤千鶴子先生が智恵子抄を朗読した。う〜んさすがプロ!そもそも声の質が違う・・・言葉の明るさが違う・・・滑舌が違う。

お手本を聞いた後、16人の参加者の朗読が始まった。サークルに入って2回目の人から古参まで・・・。練習の時とは、また違った魅力が発揮されていた。

それぞれ選んだ作品は、それぞれの人生感とも重なってとても素敵だった。やはりその方の声質にもぴったりなのだ。
涙あり、感動あり、笑いあり・・・・。先生も講評のために真剣に聞いてくださっていた。

今回は、とても重たいことがあった後なので「作品を選ぶことが出来なかった。」「練習する気が起こらなかった。」「作品を変えました。」「気持ちの切り替えが・・・」などと話していた。
でも・・・でも・・・
ご主人が急きょ入院し、ちょっと落ち着いたのでと駆け込んだ人。
超未熟児を出産し、赤ちゃんはまだ入院中なのでみんなの顔を見たくてと旭川から来た人。
自分の周りで、あまりにもいろいろなことがあり、ふさぎ込んでいた、朗読は出来ないけれど聞きに来たという人。
それぞれ多くのことを抱えながらも、会える仲間がいることがとても幸せなことだ。
上達もさることながら、サークルの仲間に会いたくて・・・という仲間達の素晴らしさ。とりもなおさず安藤先生の温かさが伝わるのでしょう。こんな時だからなおさらに・・・。
大きな声を出すことは、心を開放することにとても役立つことを、改めて実感した。
帰り際、みんなの心はいつもより熱かったように感じた。

夫が散歩のときに見つけたネコヤナギ!雪がちらちら降っているけれど春は確実にそこまで来ている。